年寄りの冷や水?かも 超初心者のじじい山歩く

55歳から始める山歩き 中高年の山行きは気を付けろ!

比良 小川新道は魔界だった 5

いよいよシャクシコバにむかって

最後の登りと尾根道を快調に進む

右手に釈迦岳?かな見えてホッと一息

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そして歩くことしばし、その先に岩の集合体が見えてきた

この岩を登攀して乗り越えるという選択肢はない

右か左に巻くのだろうとこの時漠然と考えていた。

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岩に到着して、さてどちらの道を選ぶか?

その時に右方向に赤の印を見つける

ははぁん、右方向に行けだなと。

 

この時特段意識せずに進むと

なんだかこのあたり倒木が多いなかなと。

その先の赤目印も倒れかかった木についてる

 

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それでも、その印に向かって進むと

かなり足場の悪い岩から突き出た木の

根本にしか足を置けない状態になる。

 

その先岩の右側に道が続くのだと思って

先の一段下がった足場に足を延ばす

 

ここが思いのほか距離があり右下をみると

切れ落ちているではないか。

怖いかなとこの時思ったと記憶している。

 

何とか足を延ばして足場を確保

そこで見たのが登山道があるはずの所に

幾重にも重なった杉の倒木

それもすごく太い。

 

目の前にある倒木は胸のあたりの高さ

これはヤバいかもと

 

元に戻るには、先ほどの一段上がる所に

戻らないといけない。

あそこ足を延ばして登るのは恐怖だな・・・

 

そこで、なんとか胸の位置に大きく横たわる

杉の木を乗り越えられないか右に左に体の位置を

替えながら考えるも足をかける場所がない。

 

この時すでに10分以上が経過していたと思う。

ここまで登りを3時間 小川新道が急登だったこともあり

足に疲労が来ているなと感じていた。

 

さて、どうする、この目の前の倒木をどう超える?

そして、更に先にも倒木が数本重なっている。

 

そういえば、一昨年度の台風で葛川側からの斜面は

一般登山道もスゴイ荒れ用になり倒木が重なり

通行ができなかったので、自分自身も逆のイン谷(琵琶湖側)

からしか登っていなかったのを思い出す。

 

この岩場、そうか左から巻かないといけなかったのかも

今頃そう思ってもすでに遅い

 

いよいよ最悪レスキュー依頼をせねばいけないかも

と頭のどこかで考え出していた。

 

しかし、この前の段階で写真を撮った時に

携帯は圏外になっていた

ここも、もし圏外なら連絡もできない・・・

 

いよいよ進退窮まるってこんなことをいうのだろうか

 

弱気になる気持ちを切り替えて、倒木を何としても

越えることだけを考えようと。

 

倒木の枝に足をかけると、ポキっと折れた時は

冷や汗ものだった、また運悪く先日来の雨で

樹皮が濡れていて幹にかけようとした足が

滑るので体を斜めにしてもうまくいかない。

 

こんな時にロープをもっていれば・・

などと思うが、低山で沢でも登攀でもないのに

ロープをもって歩くことなど考えもしない。

 

最後にイチかバチか鉄棒に飛び乗る感覚で

ジャンプして右足を木の上に乗せる

きわどい状態だったがなんとか右足が

木の上にひっかかった(無謀かも

 

ここまで30分以上かかっていたと思う。

 

この時手袋をしたらよかったのだけれど

そんなことにも考えが及ばぬほど焦っていたのだろう。

後で手をみると木の棘がいっぱい刺さっていた(滝汗

 

這う這うの体で岩場をぬけシャクシコバに上がるまで

結局50分程かかったことに。

倒木がなければ通常だとものの10分ほどの

距離だろうと思う。

 

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右手に武奈ヶ岳が見えた時は

なんだか心からホッとした

 

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小川新道は倒木によって魔界になっている

ここを登る人は少ないかもしれないが

この岩は決して右に巻いてはいけない。

今考えても心拍数が上がる(恐怖

 

1121mの頂上から今度は300mほど下ることに

すでに足はふらふらだった

 

続く